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ジャーナリスト森健のブログです。
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safe and secure society !
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     先日ようやく時間ができたので、遅ればせながら『スターウォーズ・エピソード3』を見に行った。もう終わり間際だったこともあり、劇場はすっかりガラガラ。ダース・ベイダーやクローン・トゥルーパーなどのかぶりものをしている人などいるわけもなく(当然だろ)、むしろ暑さを逃れてヒマつぶしに来ているような人ばかりで、さっぱり盛り上がりに欠ける感じだった。
     そんな環境のせいばかりではないだろうけれど、映画を見ての評価は……残念ながら70点くらいという感じだった。冒頭の戦闘シーンなど映画的におそろしく臨場感があったり、あの時間内にあらゆる辻褄を詰め込んだところは監督の面目躍如というところだが、いかんせん「彼」が変転する根拠が弱かった。それくらいで変わるものなのか、という丹念に描かれるべき心象描写が甘かった──ところがなんとも惜しい。
     ただ、それ以外に感心するところはいくつもあった。たとえばそれは現実の社会に対する痛烈な風刺だ。
     たとえば、そのひとつは、パルパティーンが共和国を帝国に変えると宣言する際、「we are recontructing the republic into the first galactic empire for safe and secure society !」(台詞はうろ覚え)と叫んでいたところ。「safe and secure society」という言葉を使えば、圧制さえもまかり通るのだ、というメッセージですな。もうひとつはパドメが話していたところだと思うけど、「もし自由と民主主義を謳う共和国がすでに内部で腐っていたら……」などと台詞もあった(こちらもうろ覚え)。言うまでもなく、これらの台詞が示唆しているのは現在のアメリカで、実際どこだかのインタビューで監督がそういう意味だとも答えていた。
     いずれにしても、こういうSF娯楽作品の中にさえ政治的・社会的な主張を作品に込められるところにクリエイターとしての信念や道徳観を感じた。そういうことをすべてすればいいというわけではないけれども、やはり一流のクリエイターはそういうことを自然にするのだなと今さらながらに思ったりもした。
     それに引き換え日本は(また比べるけど)、いまだそういったイシューに関しては、あまりにコマーシャリズムが強いからか、いまだタブー感が強い。そういうところが……残念だと思う。
    (でも、実のところ、このサーガでは「帝国」とか「シス」が暴力を誇示して圧制をしていたということになってるけど、具体的にどういう悪いことをしていたのかって(惑星オルデラーンを爆破したこと以外)あまり多く描かれてないんだけどね)
    | culture | 22:47 | comments(1) | trackbacks(0) |
    コメント
    スターウォーズは一番古いののデジタルリマスター版を見ただけで、はまってないんだよなあ。
    でもそういった内容なら今度見てみようかな。
    | yu-kiss | 2005/10/04 5:04 AM |
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