The Blue Note-Books

ジャーナリスト森健のブログです。
http://moriken.org
直近のお知らせ
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     こんにちは。
     無精であまり更新しない当方ですが、今週から来週にかけて、もろもろ人前に出る機会があるのでお知らせいたします。

     まず明日(5月25日)。新聞労連(日本新聞労働組合連合=全国紙、地方紙などの組合87、2700名が加盟)の新聞研究部主催で「ネットは新聞に何を突きつけているか」という会が行われるのですが、そこでパネラーとして参加します。

    「ネットは新聞に何を突きつけているか」

    【日時・場所】
    5月25日(金)13:30開始。
    (受付は13:15〜)
    第一部は日本教育会館8階第二会議室17:00まで
    第二部は同会館9階「キザン」17:30開始。
    第一部は一般参加OK。
    参加費:500円
    当日、直接ご来場下さい。
    100名様までご来場頂けます。
    満席の場合はご容赦願います。

     で、
     来週月曜(5月28日)、17時〜18時、NHKラジオ第一で「ラジオほっとタイム・いきいきホットライン」という番組があるのですが、それに出演します。
     来週は月曜から金曜まで「プライバシー どう考えますか?」というシリーズが行われ、月曜が当方、火曜が作家石川結貴さん、水曜がジャーナリストの斎藤貴男さん、木曜が田園調布学園大学准教授村井祐一さん、法政大学准教授白田秀彰さんというラインナップです。

     翌火曜夜(5月29日)夜は、ニューチャーネットワークスの「創発型パワーアップ研究会」にて「Web2.0時代のビジネス」について登壇予定です。こちらはクローズドのようです。

     あと、来週金曜(6月1日)夜は、18時30分より、新宿ジュンク堂にて、若き社会学者阿部真大さんとトークセッションです。
    「格差世代の労働問題 ヤングワーキングプアに未来はあるか?」
     昨年夏からずっと当方も20〜30代の格差世代──いわばヤングワーキングプアの取材をしており、いままとめているところなのですが、阿部さんとそんな話題について語る予定です。
     阿部さんは「搾取される若者たち―バイク便ライダーは見た!」に続いて、「働きすぎる若者たち―『自分探し」の果てに』」を今月上梓。
     等身大の視点と社会学者の分析で精力的に若年層の労働問題に取り組んでいる方です。よい本ですので、ぜひ読んでみてください。

     あともうひとつ、追加がありました。
     日経BPのデジタルARENA「ネットキーパーソン・インタビュー 子どもとセキュリティ」というページで、インタビューが掲載されました。
     「家庭の教育力が、子どものインターネットとの付き合い方を左右する」
     ご一読いただけると幸いです。

     と、直近のお知らせでした。
     お忙しいとは思いますが、もし「ヒマでヒマでしょうがないよ〜」と困っている特異な方がいらっしゃれば、ぜひお越しくださいませ。

     では。
    | public relations | 19:07 | comments(3) | trackbacks(0) |
    So it goes...
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      Vonnegut.com また一人、大事な人がいなくなってしまった。

       ついいましがた表示されたニュースで知った。作家のKurt Vonnegutが亡くなった。享年84歳。記事によると、数週間前に転倒した際に脳にダメージを負ったことが原因らしい。
       それでも84歳まで生きたのだから、ほぼ同世代のPhillip K. Dickと比べれば十分すぎるくらい十分かもしれない。

       Vonnegutは、自分の構成要素としては欠かせない人だ。
       はじめに読んだのは『チャンピオンたちの朝食』だった。あまりに散文的な構成でわかりにくく、いったん放り投げかけたが、その途中途中で挟み込まれる劇中作家のKilgore Troutの物語がおかしくて最後まで読みつづけた。スローラーナーである私は、最後にいたってようやく彼の真意に気付き、慌てて再読した。それから彼の本はすべて読むことになった。
       いまではこの『チャンピオン〜』と『母なる夜』、『ジェイルバード』、『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』はボロボロになっている。いずれも何度読み返したかわからない。

       彼の作品で通底するテーマは、(多くの優れた作家がそうであるように)どの作品でもあまり変わりがない。繰り返し繰り返し、同じテーマを複層的に語っている。
       戦争がバカげたことであること、脳内のちょっとした化学物質で人はおかしくなること、よかれと思ったことが災いにもなること、おカネが有害なものになりうること、世の中の価値観はかなりいい加減なものであること……。
       そして、愛よりも親切のほうが大事であること。
       そんなテーマが時代や場所や物語を変えて、何度も語られた。いずれもひとつのパラグラフにアイロニカルなユーモアを忍ばせており、読み進むうちは頻繁に腹を抱えさせれる。
       ストーリーの中で揶揄される対象は、政府、財閥、軍部、選挙、栄誉……と文明社会で基盤とされるもので、笑っているうちにそのシステムがもっているおかしさに気付かされる。
       だが、最後にはたいてい切ない結末が待っている。そして、読者はページの道々で彼が語ろうとしていたことに気付かされる。
       いまから20年ほど前、まだ青く多感だった頃、私が彼の作品から教えられたものはかなり大きい。

       Vonnegutを読んでいてとても好ましかったのは、自らが生み出したキャラクターが作品を越えて登場するシステムだったことだ。
       作家のキルゴア・トラウト、富豪のエリオット・ローズウォーター、画家のラボー・カラベキアン、弁護士のマタハリ(だったかな?)……。ある作品では主人公を務めたキャラが別の作品では脇役として登場する。ファンの読者からすると、そうした人物が出てくると「あぁ、あいつじゃん!」と親しみが湧いた。
       これは手塚治虫(彼も自分の重要な構成要素の一人)のスターシステムの方法と似ている。ひげおやじ、ロック、ケン一くん、ゲタ警部、スカンク草井、ハムエッグといったなじみのキャラが出てくるたびに、だいたいどういう存在かがわかる。
       こういう仕組みは映画の世界では顕著にある。Woody AllenやHitchcock、黒澤明……。その気持ちはよくわかる。そのキャストに思い入れがあるのみならず、作りたい世界が明確にあるために、キャストの像もはっきりしているのだ。
       実際、Vonnegut自身、劇中作家のキルゴア・トラウトに並々ならぬ思い入れがあったことは『タイムクエイク』で告白している。

       2年くらい前はシカゴトリビューンだったかでウェブでも連載をしていて、ブッシュのイラク侵攻にも痛烈なアイロニーを込めて寄稿していた。老いてなお意気軒高だなぁ(しかもいったんは断筆していたのに)と、その作家魂に打たれていたものだ。
       それからしばらく見なくなってしまったが、突然今日の知らせを見ることになった。
       できれば、つまり、何かの機会さえあれば会っておきたかった一人だった。でも、残念ながらその願いはかなわなかった。

       いま彼のウェブサイトを見たら、黒枠に飾られて、扉の開いた鳥カゴの絵が描かれていた。
       Vonnegutはとうとう地球(現世)という鳥カゴから飛び出したジェイルバードということなのだろう。エスプリもきいた意味の深い絵だと思う。
       思えば、彼の作品では、たいてい最後には主人公は解放された世界へと旅立っていた。『スローターハウス5』しかり、『タイムクエイク』しかり、『ガラパゴスの箱船』しかり……云々。
       今ごろは母や姉や父や叔父、そしてトラウトらと、テーブルを囲んで笑い合っているのかもしれない。
       
       代表作『スローターハウス5』では、劇中で死者が出るごとに、その多さに諦めを込めて「そういうものだ(So it goes)」というフレーズが(しつこいくらい)記されていた。
       さっきいくつか検索してみると、すでに同じようなことを書いているブロガーや記者(英Guardian紙)がいた。
       ここは先人にならって、私も書いておきたい。
       そういうものだ。と。
      | culture | 22:31 | comments(1) | trackbacks(0) |
      新刊案内『グーグル・アマゾン化する社会』
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         こんにちは。ライターの森健です。

         このたび、下記の新刊を本日9月15日、光文社より上梓しましたので、ご案内させていただきます。
         
        『グーグル・アマゾン化する社会』(光文社新書)
        http://www.kobunsha.com/book/detail/4-334-03369-5.html

         梅田望夫さんの『ウェブ進化論』や佐々木俊尚さんの『Google』のほか、いくつものGoogle関連の本がノウハウ本やビジネス本を中心に多く出ているので、二番煎じ、ないしは「またグーグル本かよ!」という声が聞こえてきそうですが、ちょっと毛色が違います。

         オビにも書いてありますが、テーマは「一極集中」です。

         なぜ90年代後半以降、本やCD、映画などで(業界全体が斜陽になりながらも)メガヒットが出るようになっているのか。
         ほかにも一極集中的な振る舞いは昨今、いくつも見つけることができます。ライブドアの株はマザーズ市場の半数の取引を占めていましたし、昨年9月の総選挙では自民党が絶対安定多数の3ぶんの2以上の議席を獲得しました。

         社会におけるそんな一極集中的な現象を皮切りに、Web2.0と呼ばれる昨今のウェブの潮流、とりわけそんな潮流を代表するGoogleとAmazonの仕組みと成功モデルを追いながら、新しい時代の情報化の流れとその社会の変化について記したものです。

         そういえば最近そんな風になってるかも……、と感じておられる方がいらっしゃれば、ぜひご一読いただけるとうれしいです。
         あるいはウェブの動向に関心がある方も、ほかの良書とはちょっと違う視点がありますので、お手にとっていただけるとありがたいです。

         自分のサイトにも参考文献などの記述とともに、複数のオンライン書店へのリンクを張っておきましたので、ぜひお立ち寄りください。
        http://www.moriken.org/

         ちなみにAmazonは下記です。
        http://www.amazon.co.jp/gp/product/4334033695/

         どうぞよろしくお願いします。

         森 健・拝
        | public relations | 04:36 | comments(8) | trackbacks(14) |
        近況がてら
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           ごぶさたしています。
           昨日今日と立て続けに記事が出ていたので、せっかくなのでお知らせしておきます(たまにはしないと)。
          ■週刊文春 教育ワイド「文科省は「ゆとり教育大失敗」を謝罪すべし」
          ■論座 ネット特集「世界は検索し尽くされるのか」
          ダ・ヴィンチ 「絶対読んでトクする20冊」(「脳のなかの倫理」「ウェブ進化論」)
           「ダ・ヴィンチ」に関してはこれからしばらくレギュラーで書評を続ける予定で、実は今日も5月発売の6月号の原稿を入稿したところ。おもしろそうな本があったらぜひ教えてください。

           ほかにもすこし書いておくと……、
          ・4月23日(日)朝8時、MXテレビの「ガリレオチャンネル」という番組で、検索エンジンについてコメントしていたり、
          ・モバイル社会研究所が発行する「未来心理」でそれとなくインタビューされていたり、
          ・情報通信総合研究所の法制度研究グループ(まとめ役は小向太郎さん)で「モバイルサービスの高度化と個人情報利用の在り方に関する研究会」に3ヶ月ほど参加させていただいたり、
          ・ビジスタのメルマガ「週刊ビジスタニュース」(いつも執筆陣がおもしろい)に時期にちょっと遅れて、ライブドア問題を評してみたり、
           そのほか、ジャーナル系の取材は今年に入ってから、ライブドアもの、某政治家もの、拉致関連、セブン&アイとミレニアムの合併など、いろいろやっていました。

           あと、設計に関わってから1年になるJST(科学技術振興機構)の中高生向け科学サイト「かがくナビ」も2ヶ月後くらいに本格稼働する予定。一度完成したのに非公開のままリニューアルになったという不遇のサイトだけど、今度はなんとかなるはず、かな、たぶん。

           それから、以前出した本『社長を出せ!ってまたきたか!』が文庫化されたり、事務所のメンバー全員がかかわった共著『子どもの安全ハンドブック』も発売されたりしました(ここではネットやケータイなどの問題や心理的なトラブルの章を担当)。

           その他、書籍の件などいろいろ書いていくとキリがないのですが、そんな感じで進んでいます。ちょっと小休止したいこの頃です。というか、たまにはゆっくり花見くらいしたいんだけど……。
           とりあえずご報告まで。

          | public relations | 02:28 | comments(2) | trackbacks(1) |
          献血のおばちゃん。
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             年も明けたので、ということもないけど、買い物に出たついでに、久しぶりに献血に行った。いつもの新宿西口地下。献血手帳を見ると2年半もやってなかった。かつては手帳をいっぱいにしてバッジをいくつももらっていたのに。
             今日やって驚いたのは、問診の際、海外渡航歴を詳細に尋ねるようになっていたことだ。
             BSE騒動のあと、1996年以前にイギリスに行ったことがある人は数ヶ月単位で行っている場合などに、本人の申告を必要とするようになった。それはクロイツフェルトヤコブ病の感染などを防ぐためで、以前に体験ずみだ。でも、今日行ってみたら、さらに厳しくなっていた。
             問診票に行った国を書いておく。すると、問診の際に「アメリカは何年で何日間ですか? ドイツは? スウェーデンは? インドは?……」と1991年以降訪れた海外の国をすべて詳細に尋ねられたのだ。さいわい僕は暦年的なデータはあまり忘れないのですぐ答えられたけれど(人の話や人の名前はすぐ忘れる)、海外出張や海外旅行の多い人はちょっと困るんじゃないだろうかと思った。
             また、エイズ検査のために来たのではないこと、男性との性交渉がないこと、不特定多数の性交渉がないこと、肝炎などの病歴がないこと、といった確認事項も3カ所で3回確認されたうえ、今日はサウナに入ってはいけないとか、アルコールはすぐに飲まないとかの注意事項も再三聞かされたあげく、「同意しましたね?」とも念を押された。
            「ええ。さっきも聞きましたよ」
            「それじゃダメなのよ。あなたがしっかり聞いただけじゃなくて、同意したかが重要なのよ。帰りに、ビールとか飲んで電車で倒れたりしたら、献血のせいと言われるかもしれないでしょ? それは困るわけ」
            「はあ。そういやそんな事件ありましたね」
             採血のおばちゃんに腕をギュッギュッと絞られながら「なんかずいぶん採血の管理、うるさくなりましたねぇ」と話しかけた。すると、おばちゃんは「ま」とあきれるような顔をして、ヨード液を力いっぱいゴシゴシと塗りつけた。
            「あんたね。いまは何でもそういう時代なのよ。厚生労働省が厳しくやってるんだから」
            「いや、知らないわけではないんですけど、ずいぶん……」
            「だから、何でもそうなのよ。知らないの? いまは何でも誰が何したか、どこ行ったか、わからないとダメなの。そういうの知らないようだと、世の中でバカにされるわよ」
             そのあとも説教は採血が終わるまで長々と続いた。
             終わったあと、頭がくらっとしたのは、貧血のせいだったのか、おばちゃんの説教のせいだったのか……。
            | from somewhere | 02:05 | comments(3) | trackbacks(0) |
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